2009年9月18日金曜日

オートマティズム

「我々はまだオートマティズムを手に入れていないんだ」

僕が好きなサッカーの監督モウリーニョ(現インテル)がインタビューでこたえていたそうです。

この言葉が妙に心に響いてしまいましたね。

というのも、仕事で組織変革やチームビルディング系のファシリテーションをする関係で、

「いいチームってなんだろう?」

って年中考えているんですけど、

「深いレベルでのビジョン(イメージ)共有」、そしてそれに至る「戦術理解」、「スムーズな相互連動性」がすごく重要なんですよね。

そういう良いチームのお手本って、やっぱりチームスポーツの優れたチームなんです。
(野球とか指導者がゲームの途中でインターセプトできるようなスポーツのそれは現代ではあまり参考にならない気がします。できれば時間制で、ゲームが開始したら基本はチームメンバーに任せるしかないというスポーツが現代のチームのお手本になりうるのではと思ってます。

さらに、昔は決められた戦術をきちんと言われた通りに動くことを反復訓練していれば結果が出せた時代もありますが、最近のスポーツは戦術の研究が進んでいて、試合展開によりめまぐるしく方針転換が求められるので、個々の選手が試合中に思考しなければならない。チームビルディングのお手本は戦略性の高いスポーツのものが良さそうといえるかもしれません。)

繰り返しになりますが、

「深いレベルでのビジョン(イメージ)共有」、「戦術理解」、「スムーズな相互連動性」、さらに(現代では)「外部環境の変化を敏感に察知して、都度応じる戦略を思考できる」

これが良いというか素晴らしいチームの理想になると思うんです。

さて、いったいどういう風にそんなチームを作るんでしょう?すごいことですよね。

でも、サッカーを見ていると名将と呼ばれる監督はやってのけます。特に欧州の名将は結構ロジカルに方法論としてこれを実践しているようです。というのも非常に再現性(チームが変わっても結果を出している確率)が高いからです。

とまぁ、殆どは私の勝手な思い込みが入った興味ではあるのですが、
上記のモウリーニョ監督の言葉は、良いチームのチェックポイントとして、(高度な)連動性が出来ているかを重視していることが読み取れます。一度、彼の講演でも聞いてみたいものです。ためになると思います。

また、この話、チームに限らず個人のパフォーマンスにも同じことが言えたりします。
人は自分の中に色々な思惑、欲求、相互葛藤を抱えています。それらを統合して一つの目的を果たすために行動することが重要なんです。あまりパフォーマンスが高くない(もしくは活性度が低い)人は、自分自身の中のオートマティズムができていないと私は考えていたりします。
だからコーチングにおいても同じような発想でクライアントに働きかけたりしています。

この「オートマティズム」というキーワード、大変気に入りました。

多分仕事で暫く頻出すると思うので、もし仕事仲間でこのブログ見ている人がいたら、

「(ああ出た出た)」

とニヤニヤしないでくださいましな。

4 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

同感です!
私の趣味のサッカー観戦ですが、絶対にビジネスの完成を磨くのにも役立っていると思うのです。

エッケイ さんのコメント...

おっ同士はっけん(笑)

ヨーロッパの名将に質問ありで話を聞いてみたいですよねぇ。
モウリーニョ、ファーガソン、ベンゲル、カッペッロ、ヒディング
最近だとグラディオーラも本物感ありますね。

オシムさんもいいな。。

岡ちゃんはすごく戦略的に思考している気はするのですが、環境変化への思考の反応が弱いかなと憂れいてます。

おっと単なるサッカーおしゃべりか(笑)

Unknown さんのコメント...

「深いレベルでのビジョン(イメージ)共有」、そしてそれに至る「戦術理解」、「スムーズな相互連動性」
深いレベルでの共有&戦術はロジカルでサポートできるし、特段珍しいポイントではないですが、「相互連動性」というのは面白い切り口ですし、新鮮ですね。しかし、サッカーのようなスポーツが実ビジネスに近いとは思えないとは思います。現場の動きが重要になっているとはいえ、実態で言うと、サッカーの試合よりは、選手任せではなく、ポイントポイントでインターセプトができると思います。違いは、指揮官がインターセプトできるできないではなく、スポーツ自体に連動性があるのか、ないのかではないかと。野球・アメフトはそもそもスポーツとして連動性が少ないですからね。
ラグビーなどはリーダーが良く出ているのはスポーツ自体に連動性があるためではないでしょうか?

エッケイ さんのコメント...

うぃーす。

これに関しては少々意見が違うかな。

共有と戦術は俺の見解だとロジカルな部分ではなく、腹にしっかりコミットメントとして落ちているかが最も重要であり難関な部分だと思う。そしてそれが出来ているチームはスポーツ含めてかなりレアだと思う。
相互連動性はそのベースの上に構築される第二ステップではないかと考えます。

サッカーに関してはもちろんビジネスで使えるかと聞かれりゃNoですが、チームビルディングの観点では(名将レベルの人は)相当考えられていると感じられるし、方法論は十分に応用可能ではないかと思ってます。

指揮官のインタセプトができるというのは書きながら俺も思ったのだけれど、現場で仕事していた時の記憶からするとそれを緻密にやれる指揮官は殆どいないし、要求するのは時代的に酷な気がしてこう意見した感じです。

最後に適用できそうなスポーツ種類なんだけど、ラグビーって少しルールがシンプルでややハートに寄りすぎじゃないかな(多分関係者だったら猛烈に否定するだろうけど。。)スポーツとしてはすごく好きだけど、ビジネス応用の点では現代では自分的にはNoなんだよな。。
50年前位では絶好のモデルスポーツだったと思います。イメージは英国のビジネス紳士や政治家だね。

コメントありがとね。きちんと再考できました。