2009年2月10日火曜日

研修が気づきを生む

一見、当たり前なことを書いていますが、実はこれ、研修参加者が得る気づきではなく、講師の私が研修講師を通して気づきを得ているということなんです。

私が人と交わる仕事が好きなのはいつもそこから多くの気づきを得ることができるからともいえます。
以前も書きましたように、ストレングスファインダーによる私の資質の中には「着想」と「学習欲」があり、仕事を通してこれらが得られることが非常に重要であり、仕事で満足するためのポイントなんです。

講師をする研修の対象層にはあまりこだわりはありません。例え参加者が新人で仕事のイロハがわかっていなくても彼らは多くの気づきを与えてくれます。強いて挙げるとしたら、参加者がやる気なく完全流しモードでいると私の脳が半休眠モードになりそうになってしまいます(幸運なことに殆どそういうケースになったことはありませんが。。)。
おそらく活性化した脳同士がつながることによって場が創造性を喚起するのだと思います。

今やっている研修は2年目社員のキャリアデザインです。評判も悪くなくリピートをいただきもう3年目に入りますが毎回有意義な場が生み出され私も充実感をいただけてます。
現在、2クール消化した段階ですが、気づき、想いやアイデアをたくさんもらいました(研修と関係ない様なアイデアも多いです。。)

恥ずかしながら一部をご紹介すると、

■アイデア系

・前々から微速前進で暖めている人のゾーンに関する分析と再現性を上げるアプローチに関する整理を今年中に形にしたい

・自分や他人が持つ心理フレームを修正するポジティブリフレーミングの研鑽法も今年中に整理したい

・(エンジニア系の若者は人前でプレゼンやスピーチする際にあがってしまう人が多い様なので)【ちょっとの改善であがらなくなるworkshop】みたいなもんを実験的に開発してみようかな
(↑これはうまくいけば簡単に作れます)

■発見
この間、自分の強みを【グッドエナジーを相手に伝播させること?】としたのですが、
【短い時間で多様な視点を提供する】【クライアントが想定もしていなかった可能性を頭だしする】【情報や人を含むリソースを接着する】もレベルの強弱ありますが加えても嘘ではないかなと感じました

とまぁこんな考えが研修をきっかけにピカンピカンと浮かび上がってくるんです。
ジャストアイデアで終わるのも少なく無いですが、中には実現するアイデアもありますし、こういったアイデアが実現した時はかなり競争優位のあるユニークなソリューションになったりします。

仕事を通して仕事のアイデアが生まれる。ありがたいことです。


追記:

最近、世間では社員のキャリアデザインをサポートする研修の需要が減っているそうです。

なぜか?

社員の満足感やモチベーションのサポートにわざわざお金をかけなくても、景気が悪いので社員が外部に流出するリスクが低いからだという話です。

もし、それが本当なら底の浅い話です。
社員のキャリア意識を成熟させ、そして自律的な活性化を促すことで組織を活性化できると心底信じていないってことですからね。情けない。。

まっ、このご時勢に会社がキャリアデザイン研修をいきなり新規導入したら、逆の意味で(クビ切り準備?と)どきどきするのもありますがね(笑)
私は今だからこそやる価値があると思いますがね。

10 件のコメント:

Satoshi Nagayasu さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
匿名 さんのコメント...

追記に反応します。

私は、弊社の某研修は「リテンション研修」だと思っていましたし、今でもそう思っています(リテンションが良いか悪いかは別として)。

エッケイさんのパートは、想定外に面白かったですし、いろいろ得るものも大きかったのですが(笑)、その他の研修パートを見ていたら、リテンション目的にしか見えませんでした。

「あらゆる組織が『人は宝」と言う。
 ところがそれを行動で示している組織はほとんど無い。
 本気でそう考えている組織はさらに無い。」

マネジメントの大家、ピーター.F.ドラッカーの言葉だそうです。

本当にそう思います(残念ながら)。

エッケイ さんのコメント...

まーた、本音丸出しな。。でもそういうの好きですね(笑)

そもそもスキル訓練系ではない、階層系研修の目的は組織への教化施策の要素を持つのである意味のリテンション策であることは同意しますよ(ただ研修はリテンションとしては効果が弱いですけどね)。
そもそもリテンション要素が全くない研修に企業が投資するのはナンセンスでしょうしね。
(ちなみに社員の教化に関しては「リーダーシップに心理学を生かす」という書籍でシャイン先生がそこまで言い切ってはミもフタもないという話をしています。面白いですよ)

ただ、キャリアデザイン研修は(企業が上記の意味をもたせて実施しているのですが)微妙な存在で、転び方によっては逆の効果を発揮するリスクがあります。

だから度胸の無い会社は社員のキャリア自立を刺激することなく眠ったままでいてもらいたいという(無意識的かもしれませんが)本音が奥底にあるのでこの手の研修はやりたくないか主旨がずれるほど教化要素を組み込みます。

幹部講話とか人事制度説明はナガヤスさんが言った通りですが、コアの研修部は他社のプログラムと比較して結構勇気ある内容なんですよ。

そもそも会社辞めた人間が講師で入っているわけですからね。リテンション策としては不完全でしょう(笑)

まぁ僕が企業の階層研修を受託する基準は明確です。

その研修によって参加者が不自由(窮屈)にされてしまうなら受けない。
また、
お金を払う会社が弱体化するリスクのある、社員のご機嫌取りになるものも受けません。

甘い言葉のウソは言いたくなかったので時には皆にきついことも言ったけど、でも不自由な気持ちにはさせなかったでしょ?
(そうでもなかったかな。。)

匿名 さんのコメント...

「施策や制度の裏には、その意図や戦略がある」と言いますが、結局は「どういう人に育てたいのか、どういう人を引き止めておきたいのか」という点に尽きるのだろうなと思います。万人に適合する施策などというものはないわけで。

そう考えた時に、「あぁ、このリテンション施策のスコープ外なんだろうな。僕はあまり向いていないのだろうな」と思ったことは事実です。少なくとも、僕に届く「メッセージ」ではなかったので。

まぁ、人によって価値観も違いますし、何が有効なのかは分からないので一概には言えませんが、でも底の浅い露骨なリテンション施策って、自分がその対象になっていると考えるだけで嫌になってくるものです。

とまぁ、そんなことを考えながら、各種施策の話とかを聞いていたのでした。

なので、「みんな分かってなくて混乱していることが分かってよかった」みたいなコメントが出てしまった、と(笑)。

あれはあれで、なかなか面白い経験でした。いや本当に。

匿名 さんのコメント...

あ、そうそう。クラスルームでの研修は有意義だったと思っていますよ。講師だけじゃなくて、周囲の同期にもいろいろコメントもらいましたし、あの時のフィードバックからいろいろ学んだのは間違いありません。

ただ、マクロな観点から、会社の施策や戦略(?)といったものと適合しないキャラなんだろうなぁと痛感させられたこともまた事実です。

後日のBBQの時に言われた通り、やっぱり「亜流」なんですよね。どう考えても。それは否定できないなぁと。

エッケイ さんのコメント...

ええ、亜流だと思いますよ(キッパリ(笑))

でもエンジニアとして優秀性を発揮できるわけですから、オチコボレ的な私の「選択権なし亜流」とは違い、「選択的亜流」ですよね。かっこいいなぁ。。

亜流いいじゃないですか。オリジナリティのあるユニークなキャリアですよ。
その代わり、自分のキャラと市場価値を独力で切り開く試練もありますがね。

「変革は辺境(亜流)から生まれる」ですよ。
ダイナミックで性格にあっているでしょ?

匿名 さんのコメント...

「亜流」を「alternatives」と言い換えるとカッコいいかもしれませんね(笑)。

確かにオプション(選択肢)はそれなりにあるように思いますが、一方で、歳とともに自分の中の「現状維持バイアス」が強くなってきていることを痛感します。なんとかせねば。

このあたりが会社のリテンション施策(やフリンジベネフィット)への反発につながっているのかもしれません。

あと、こだわりがあまり無ければオプションはそれなりにあるのかもしれませんが、僕の場合はこだわりが強い分、選択肢が限られているんだなぁと最近思っています(この歳になっても相変わらず「妥協」というものが苦手ですし)。

こだわりがあるから他人と違うものを得ることができた。けれど、そのこだわり故に選択肢も狭まる。それもまた事実。

いやー、ほんと、我ながら因果なキャリアだなぁと思いますよ、自分でも(苦笑)。

後悔はしてませんけどね。

そんなことに自覚的になってきた今日この頃でございます。

エッケイ さんのコメント...

こだわり、妥協が嫌は悪いことじゃないですよね。これは自分もいまだに捨てたくないと思ってます。
自分を見つめながら真剣にこだわって人生をおくっているうちに
つまんないこだわりだけがこそげ落ちて、本当に大事なこだわりだけが残っていきますよ。

匿名 さんのコメント...

今回の日記は読んだだけで触発受けまくりでした(笑)。
あ、自分もそうそうこんなのやってみたいと思ったことある!っていうアイデアもあって。
また話聞かせてもらうね。

最近、リフレームは本人の過去の体験とからめて会話すると響きやすいと言っていた人がいて、あ、あるほど、と思ったことがあった。
カウンセリングや研修を通して、えっけいさんの意見でもそう実感する?

エッケイ さんのコメント...

hayakenさん、ちはっす!

リフレーミングはその前段でいかにクライアントの世界感とシンクロできるかが重要だと実感をもって思っています。
つまりhayakenさんが指摘してくれたのと同じ意味です。
それができないと、単なる詭弁や戯言と片付けられてしまいます。

難しいけど興味深い領域ですよね。びたっとはまるともたらす効果も大きいですし。