たまたま、前職の会社で研修講師(MBTIとワールドカフェをダブルで実施というなかなかユニークなものだった)をしていた時のこと。
研修も終盤に近づき、発注先の事業部の人事セクションの方々がサポートとして来場した。するとそのメンバーの中に見覚えのある若い女性が。
「うーん、どこで会ったかな。。」
暫く考えた後思い出したのだが、2年前、5年目社員向けにキャリアデザイン研修の講師をした時の参加者だった。
その当時すでに独立を意識していたので、できるだけ研修講師の機会を得ようと必死になっていたのだが、せいぜい1、2日間位の講師しかやる機会がなかった。(会社はマネージャーやコンサルタントとしての役割を自分に期待していたので)
そんな中、ついに手にした3日間の講師機会。それも自分の最もテンションがあがるテーマ「キャリアデザイン」。他の講師の人たちは外部の会社の重鎮といわれる面々。でも独立してやっていくなら絶対負けたくないと全霊突っ込んだ。(終った時には真っ白に燃え尽きた墨みたいになったっけ)
その女性はこちらに笑顔でやってきて、「エッケイさん、お久しぶりです」。
自分の記憶の中では、その女性はたしかその当時プロフィット部門でスタッフ部門でなかったので、一瞬、「(なぜ、ここにいるんだろう?)」と思ったのだが、その後すぐ記憶が鮮明になってきた。
「やぁ久しぶり!たしか、人事系の仕事に興味があると言ってたよね?ひょっとして異動できたの?」
「そうなんです。色々なことがあったんですが、念願かなって最近異動できたんです!」
この会社はシステムエンジニアが本業なのでそうそうスタッフ部門には異動するのは難しいのだ。(それになぜか不思議なことに人事系の仕事に興味を持つ人が多く競争率の高い狭き門なのだ(笑))
「よーく来れたねぇ。」
「ええ、本当に。でも、これって、あの時にエッケイさんの研修受けて、この仕事がしてみたい!と思ったのが契機なんです!」
多少のリップサービスはあるのかもしれないが、この言葉を聴いて久しぶりに鳥肌がたった。
自分がキャリアをメインテーマにしているのも、クライアントが自分の想いを現実化して納得感のある仕事人生をおくるサポートをしたいと強く願っているからだが、残念なことに、たとえ研修等で刺激を受けて心にインパクトを受けたりやりたいことが明確になったとしても、実際の行動に移す人は多くない(自分のキャリアにおいて何かを決断して行動するというのは、エネルギーもいるし勇気もいるのだ。そもそも研修が参加者の行動変容を起こす事自体も実現率は低いのだ。)
なおかつ、自分は組織を抜けてフリー稼業なった身の上なので、研修で出会ったクライアントとはほぼ一期一会でその人がその後に行動を起こしたかどうかを知る機会は殆ど無い(これがフリーになって最も寂しい部分)。
自分が想いを持って強くコミットした仕事で、一時的な成果ではなく、その成果がその後も継続されていることを知ることができるというのは無上の喜びだ。
ましてや、キャリアというテーマは人の人生の幸福と強く結びついている。
いやー、テンション上がったなぁ♪
2 件のコメント:
へ~、良かったですな♪
私も違う部署の同僚から昨日「チームビルディングをするうえで、ビジョンとか作りたいんだけど、どうしていいか悩んでる」と相談を受け、今回の目的などを整理して、結局ヒーローインタビューをすることになったのですが、深夜携帯に電話があり、「自分たち二人でやってみた。面白いが、これをやってもらうのに幾つか質問がある」と。軽くアドバイスしたことが実際に行動に移してもらえているというのは嬉しいものですね。
サンクス!
研修って良いものでも瞬間的なインパクトにとじちゃってるのが多いからさ。
なんか本質的な価値を追求したいなと思っちゃうのさ。
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